北陸・甲信越

瑞龍寺 回廊

瑞龍寺 回廊(富山県・高岡市) ◎回廊は大庫裏・禅堂・法堂などを結び正面の壁が 見えない程、大伽藍を取り囲み周囲約300メートル にも及びます。 左右対称の回廊が残っている寺院は極めて少なく 禅宗寺院最古のものです。 板戸の黒と障子の白が交互に規…

禅堂 内部

禅堂 内部(富山県・高岡市) ◎中央には、道元禅師が安置されています。 坐禅する場所 法服・寝具を納める棚や坐禅で脚が 痺れた時など坐禅の合間に歩く廊下があり、足洗い 洗面・食事を用意する後架(ごか)等が備わっています。 何故かこの場所には立ち入…

禅堂前の開梆(かいばん)

禅堂前の開梆(かいばん)(富山県・高岡市) ◎魚梆とも言われているものです。これは食事の時間 を告げるもの他時報・法事等の時を知らす為に使わ れるものです。 木魚の原型となっているものです、何故魚と言えば 魚は夜も目を閉じることが無いので、不眠不…

瑞龍寺 禅堂

瑞龍寺 禅堂(富山県・高岡市) ◎坐禅修行する建物であるが、坐禅だけでなく睡眠も とれる生活空間である。 1.746年(延享3年)に焼失したが直後に再建された。 幕末に三分の一の規模に縮小されましたが、今回の 修理で再び創建当初の姿に復元された。 中に…

烏瑟沙摩明王像

烏瑟沙摩明王像(富山県・高岡市) ◎大庫裏の前に位置する。 烏瑟沙摩明王は東司(とうす)便所の守護神です。 現存する烏瑟沙摩明王像としては、日本最古にして 最大級の(像高117cm)像です。 法力・不浄を清め病気平癒・聡明(学力向上)と古く から小…

大庫裏前の雲版(雲板)

大庫裏前の雲版(雲板)(富山県・高岡市) ◎大庫裏の前には、銅板の板を打ち響かせ寺全体に 食事の準備が出来たことを知らせる打板(雲版)が ぶら下がっていました。 鎌倉時代に禅宗とともに伝わった鐘板と言われて います。 ◎梅鉢紋 大庫裏の炊事土間で食…

大庫裏 内部

大庫裏 内部(富山県・高岡市) ◎内部左手は、寺務運営を行った畳敷きの大広間と 板の間があります。 30cm角の太い柱と防火対策を考慮した大変珍しい 真っ白な上天井があり、隅柱も太く安定感を出すなど 右手には竈や流し調理台を置く炊事土間になっている…

瑞龍寺 大庫裏

瑞龍寺 大庫裏(富山県・高岡市) ◎調理配膳や寺務運営を行こなった建物です。 建物は裄行10間(19.7㍍)梁間6間(13.9㍍)で、外観 は僧堂と同じ切妻造り・杮葺きで向拝玄関が付いてい ます。 万治年間(1.658~1.660)に建立ですが、幕末から明治 初年…

瑞龍寺 鐘楼

瑞龍寺 鐘楼(富山県・高岡市) ◎大茶堂と大庫裏の間につなぐ回廊の中央にある。 鐘は外に回ると鐘楼部分は回廊から、後ろにはみ でていて撞木(しゅもく)は鐘楼から突き出した状態 になっている。 大晦日には除夜の鐘が鳴らされることでも知られる。 ◎茶 …

前田利長公の石廟

前田利長公の石廟(富山県・高岡市) ◎石廟の中で最も大きいものが、高岡の開祖である 前田利長公の石廟です。 利長公の廟には左右・背面の壁面に、美しく可愛い 二十五菩薩像が刻ざまれています。 菩薩像は美術品としても非常に優れたものだそうです。 この…

瑞龍寺 石廟

瑞龍寺 石廟(富山県・高岡市) ◎法堂左側の奥に位置する。 廟の石材は淡緑色の擬灰岩の笏谷石で造られた 切妻型の越前式石廟で内部に宝篋印塔が安置され ています。 向かって右側から前田利長・前田利家・織田信長・ 信長側室正覚院・織田信忠と並んでいま…

秋葉権現立像

秋葉権現立像(富山県・高岡市) ◎おびんずる様の真向いに位置する。 秋葉権現は火を防ぐ神様で「権現」とは、仏か神の 姿で仮に現れるという。 本地垂迹(ほんじすいじゃく)思想に基づいた呼称 だとか。 本地垂迹思想とは・・・・・・・・ 神道と仏教を両…

おびんずる様

おびんずる様(富山県・高岡市) ◎大茶堂内に安置されています。 地元の人からおびんずる様と親しまれている「なでぼ とけ」賓頭盧尊者(びんずるそんじゃ)はお釈迦様の 弟子で神通力に優れ、難病の方を救ったり困っている 人を助けたりと伝えられています…

大茶堂 内部

大茶堂 内部(富山県・高岡市) ◎内部の構造は外壁や軒下を土蔵と同じ大壁とし、 内部を上天井とした大変珍しい防火建築物である。 壁は土、天井は漆喰で漆喰塗装が施され防火設備 (防火対策)がこの時代にすでになされている。 時代を先取りしたモダンな意…

瑞龍寺 大茶堂

瑞龍寺 大茶堂(富山県・高岡市) ◎法堂の右側奥に位置する。 創建当時に造られたもので、その存在は全国で他に 一例を数えるに過ぎない貴重なものである。 住職の接賓・打ち合わせ・門徒への法義の場所等に 使用されています。 大きな土間・60畳みの大広…

杮葺きの模型

杮葺きの模型(富山県・高岡市) ◎法堂の長廊下部分に杮葺きの模型が展示されて いました。 屋根の杮板の傷みが目立って雨漏りが随所に確認 されてきて、杮葺き替えに多額の費用が必要なので 参拝者に御志納を募っていました。 ◎梵 鐘

法堂 外陣

法堂 外陣(富山県・高岡市) ◎外陣は講堂ともいわれ、仏教教理を講義する場所 すが、此処では前後に三室ずつ六室で構成(外陣・ 畳敷き・欄間・矢来により三室に区分)されています。 中央奥の内陣(仏間)はこの日はクローズされていて 拝むことが出来ませ…

法堂 扁額

法堂 扁額(富山県・高岡市) ◎長廊下と外陣の間の鴨居の上の「瑞龍寺」と書かれた 扁額が掲げらています。 筆者は隠元隆琦(いんげんりゅうき)黄檗宗の開祖です。 能書家と知られ「黄檗の三筆」と言われる人物です。 余談ですが、インゲンマメはこの隠元隆…

瑞龍寺 法堂

瑞龍寺 法堂(富山県・高岡市) ◎墨書から1.655年(明暦元年)の建立とわかる。 総檜造りの入母屋造・銅板葺き、法堂は畳み敷で、 横2列縦3列の6部屋を配する、万丈形式の間取りで 建坪186坪である。 平面形式は曹洞宗建築の特色です。 中央奥の内陣に…

大権現修理菩薩坐像

大権現修理菩薩坐像(富山県・高岡市) ◎佛殿・御本尊の裏側に五体の仏様(仏像)が安置 されています。 その中に一番大きな大権現修理菩薩坐像(千里眼) が安置されています。 中国の寺院では、航海・漁業・海上交易の神である 媽祖(まそ)の守護神とされ…

佛殿 天蓋(てんがい)

佛殿 天蓋(てんがい)(富山県・高岡市) ◎この天蓋は、創建当時のもので蓮(はす)の繊維と 絹糸を使って織られたものだそうです。 ◎天井の木組 天井の構造材を見せて装飾としている点、組物を 密にに配する点等は禅宗様式建築の特色である。 組物(柱上に…

佛殿 内部

佛殿 内部(富山県・高岡市) ◎佛殿に祀られた本尊(釈迦・文殊・普賢)三尊像の 背景になっている壁面は西方浄土の空に横雲が たなびく有様を、木目で再現していると言われて います。 色彩装飾を一切排し、天から与えられた「木」と言う 素材だけで抽象的…

瑞龍寺 佛殿

瑞龍寺 佛殿(富山県・高岡市) ◎棟札により1.659年(万治2年)の竣工と分かる、入母 屋造り一重裳階(もこし)付きの総欅造りで屋根は当初 杮葺きであったが、現状は総重量約47トンの鉛瓦葺き になっている。 鉄製の瓦を用いる理由は、俗説では非常時に…

山門 金剛力士像

山門 金剛力士像(富山県・高岡市) ◎金剛力士像は仁王像と親しまれています。 口を結んだ吽形(うんぎょう)像と口を開いた 阿形(あぎょう)像の二体を一対として山門に 安置されています。

山門 扁額

山門 扁額(富山県・高岡市) ◎前田利長が開いた城下町の名に由来する。 この漢字は隠元の書です、寺の表札ともいえる扁額 に隠元の堂々たる墨跡があると、それは瑞龍寺を 「隠元寺」と呼ぶ由縁です。 隠元は能筆家として広く知られその作風は「隠元高尚」 …

瑞龍寺 山門

瑞龍寺 山門(富山県・高岡市) ◎現在の山門は棟梁山上家二十四代善右衛門吉順 によって1.818年(文政元年)に上棟され1.820年(文政 3年)に竣工したものです。 弐重門(2階建て)で屋根は入母屋造り柿葺きで下層 に金剛力士(仁王)像。 上層内部には、宝…

総門 加賀梅鉢紋

総門 加賀梅鉢紋(富山県・高岡市) ◎創建当時、江戸幕府は石高によってその規模構造を 規制したようであるが、この門を一見すれば前田藩の 勢力を窺い知ることが出来る。 前田家の菩提寺なので門の正面にはっきりと前田藩 の加賀梅鉢紋が見受けられます。 …

瑞龍寺 総門

瑞龍寺 総門(富山県・高岡市) ◎正面三間の薬医門形式で正保年間の建立。 元来門と言うものは、その家の風格を表現するもの なので実に堂々たるバランスのとれた容姿は他に 比類を見ないものである。 特に正門の扉は城郭のそれに類し、八双四葉等の 金具も…

瑞龍寺 伽藍配置図

瑞龍寺 伽藍配置図(富山県・高岡市) ◎このお寺の伽藍配置図は人体に比定されている ようです。 この図で見ると山門は人間の股間(肛門)に相当 するようですね、人間の部位に例えられる妙で 不思議な絵図の復元図です。 ◎法堂の鬼瓦 総門の手前に以前屋根…

高岡 瑞龍寺

高岡 瑞龍寺(富山県・高岡市) ◎加賀前田家二代当主で高岡の開祖前田利長公の 菩提寺。 三代前田利常公の建立で壮大な伽羅配置様式の 豪壮にして典雅な美しさに圧倒、山門・佛殿・法堂が 県内で唯一国定の指定を受けている。 加賀藩120万石の財力を如実…